おすすめの堆朱(ついしゅ)のお箸や取扱店を紹介するまえに、「そもそも堆朱ってなに?」「沢山種類があって選べない」などの疑問をお持ちの方もいるではないでしょうか
実は堆朱というのは漆塗り技法の内の1つで、地方によってさまざま種類が存在します。
この記事では、種類が多い堆朱のお箸の中から特におすすめのお箸を厳選して紹介します。
記事の後半では、実際に堆朱のお箸が購入ができるお店をご紹介いたしますので、購入を迷っている方がいましたら、ぜひ参考にしてみてください
堆朱とは?
堆朱とは、そもそも中国の宋の時代以降に盛んだった剔紅(てっこう)という漆塗りの技法でした。
その後日本に伝わり、室町時代に室町幕府(現在の京都)から日本全国に普及したと言われています。
剔紅は、普及する過程で堆朱と名前を変え、今では日本を代表する漆塗りの技法となりました。
そんな長い歴史がある堆朱ですが、いったいどのような特徴があるのでしょうか?
堆朱の特徴
朱漆とは、透き漆(すきうるし)という、生の漆を熱しながら水分を取り、透明度を高くした漆に朱色の染料を混ぜて作られた漆です。
その朱漆を重ねて漆に厚みを出し、強度を高めることで堆朱特有の複雑な模様が作られます。
また、堆朱の模様は主に彫刻で作られます。
この彫刻は「浮き彫り」といい、模様が浮き上がるように表面を凹凸にする技法です。
漆に彫刻ができるのは、数ある漆を使った工芸品のなかでも漆を重ねて作る堆朱ならではの特徴です。
堆朱の他にも、黒漆(くろうるし)を使用した堆黒(ついこく)や、黄漆(きうるし)を使用した堆黄(ついおう)などもあります。
堆黒と堆黄も堆朱と同じように、漆を重ねてつくる技法です。
堆朱のお箸の魅力
お箸には堆朱以外の漆塗りで作られたものもたくさんありますが、その中でも堆朱のお箸は、漆を重ねて作る特徴から口当たりが優しく、手触りは使う分だけ馴染んでいきます。
堆朱を使用した工芸品は、値段が高いものが多いです。
堆朱のお箸も中には高いものありますが、比較的お手頃な値段のものも多くあります。
そんな、日頃から使用する機会が多いお箸で、堆朱を味わえるのが堆朱のお箸の魅力なのです。
堆朱の箸おすすめ5選
日本の各地方に伝わる漆器の工芸品の種類は、20種類以上にもおよびます。
それぞれの工芸品によって、つくられる堆朱のお箸は見た目や模様の特徴が異なります。
そんな種類が多い堆朱のお箸の中でも、今回は特におすすめの5つを紹介します。
①伝統的工芸品 村上堆朱 箸 総菊地紋 赤 21cm
伝統的工芸品 村上堆朱 箸 総菊地紋 赤は、新潟県村上市の伝統工芸品の「村上木彫堆朱」で作られたお箸です。
村上堆朱とは木に花や鳥などの模様を彫刻し、その上から天然の朱漆を重ね塗りする技法が特徴的です。
このお箸の持ち手には菊つなぎという、線が交差している模様を彫刻でつくり、古風なデザインにしています。
値段は4,000円(税込み)と世間一般的なお箸としては少し高いですが、普段頑張っている自分へのご褒美などにいかかでしょうか?
②伝統的工芸品 村上堆朱 夫婦箸 総菊地紋 赤21cm 黒23cm
こちらは「伝統的工芸品 村上堆朱 箸 総菊地紋 赤 21cm」のお箸の夫婦箸です。
値段は8,000円(税込み)になります。
この2つのお箸は赤と黒の両方とも朱漆が使用されています。
黒のお箸の持ち手には、中に朱漆が使用されていて、彫刻の隙間から綺麗な朱漆が顔を出します。
この夫婦橋は落ち着いたデザインで幅広い年代の方でも使いやすいため、両親への日頃の感謝を伝える時におすすめです。
③研ぎ出し堆朱 夫婦箸 大22.8cm 小21.8cm
研ぎ出し堆朱 夫婦橋 大22.8cm 21.8cmは福井県鯖江市の伝統工芸品の「越前漆器」で作られたお箸です。
越前漆器は1つの製品の生産工程を分担して様々な職人が手掛ける製法が特徴となります。
そのこだわりの製法によって、生産工程での技術が向上し漆器の質を高く保ちます。
この夫婦箸は見た目は装飾もなくシンプルで使いやすいデザインです。
値段は5,500円(税込み)になります。
世間で売られている夫婦箸は2つの色が異なるのが多いですが、この夫婦箸は2つとも同じ色なので、お揃いの色のお箸で食卓を囲むのが、楽しみになるお箸です。
④若狭箸 堆朱桜黒箱入り 食洗器対応 塗り重ね 黒23cm 赤21cm
若狭箸 堆朱桜黒箱入り 食洗器対応 塗り重ね 黒23cm 赤21cmは福井県小浜市の伝統工芸品の「若狭塗」で作られたお箸になります。
若狭塗の最大の特徴は華やかな装飾で、金箔や銀箔、さらには卵の殻などを使用し鮮やかな模様を作り出す技法です。
お箸の全体にやすりで削った模様と花の模様があり、可愛い雰囲気の見た目のお箸です。
見た目の華やかさから、お祝い事などのプレゼント用としても非常に喜ばれるお箸です。
値段は4,210円(税込み)です。
⑤会津漆器 箸 堆朱 鳴門 中 21cm
会津漆器 箸 堆朱 鳴門 中 21cmは福島県会津市の伝統工芸品の「会津漆器」で作られたお箸です。
会津漆器は漆の粘着力が強く丈夫で表面が崩れづらいため、模様が多様なのが主な特徴となります。
その特性を活かして、複雑な文字などの装飾ができ、縁起物等にに多く使われています。
このお箸のデザインは、やすりで削られた部分の堆朱の色が濃淡をだし、深みのあるものです。
値段は2,990円(税込み)で、紹介した5つの堆朱のお箸の中で1番買いやすい値段なので。
初めて堆朱のお箸を買うときに迷われている方におすすめです。
堆朱のお箸の取り扱い店
これから紹介するお店はオンラインと実店舗のどちらでも買い物をお楽しみいただけます。
お箸だけではなく、器やアクセサリーなども販売しているので、自分のお好きな堆朱を探してみてください。
①箸ギャラリー門
箸ギャラリー門は京都と名古屋に店舗があります。
実店舗の壁には無数のお箸が飾られており、その迫力は圧巻です。
また、箸ギャラリー門ではお箸を購入した際に、追加料金を払うと様々なギフト用の包装をしてくれます。
その中でも540円から5種類のカラーバリエーションから選べる「風呂敷包み」というサービスがあります。
ギフト用の包装サービスはオンラインショップなので遠く離れた方に、いつもと違う特別なギフトをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
②堆朱の箸・箸置きを作ろう – 造ハウ.com
造ハウ.comは陶芸・版画・クラフト用品などを販売しているオンラインショップです。
また、作る楽しさをお客様に感じてほしいという考えから、アクセサリーやレザークラフトなど様々のもを自作で簡単に作れるキットも販売しています。
キットの種類の中に堆朱のお箸と堆朱の箸置きの模様がつくれるものがあります。
作り方は簡単で、キットに付属のやすりでお箸と箸置きを削るだけです。
合成漆を使用しているので肌がかぶれる心配もないので安心してつくれます。
簡単にお箸が手作りできるので、自分だけのオリジナルなお箸が欲しい方には特におすすめです。
手作りしたお箸と箸置きは、愛着がわいて食事が楽しくなりますよ。
③伝統工芸 青山スクエア
伝統工芸品 青山スクエアは東京の青山にある店舗です。
オンラインショップでは、伝統工芸品を地域から検索することができ、その伝統工芸品の歴史や特徴なども詳しく記載されています。
なので、自分や贈り物の相手のゆかりの地などで、作られた工芸品の堆朱のお箸を購入することができます。
地元から離れて住んでいる方などは、出身地で作られた工芸品の堆朱のお箸を使い、地元の思い出をたまに振り返るのもいいのではないでしょうか。
まとめ
最後まで、この記事を読んでいただいてありがとうございます。
堆朱は、中国から伝わった技術ですが、今では日本全国に伝わり様々な特徴をもった伝統工芸品になりました。
沢山ある堆朱の伝統工芸品ですが、その中でも今回はお箸を紹介しましたが、皆さまいかがでしたでか?
同じ堆朱を使用したお箸でも、模様や色などが異なりどれも個性豊かなものでした。
もし、堆朱のお箸を購入したくなりましたら、この記事で紹介したおすすめのお箸やお箸の取り扱い店を参考にしてみてください。